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遺言とは

相続人が誰であるか、相続分はどれだけであるかは民法によって細かく定められています。相続があった時、遺言が無い場合はこの法定相続によって遺産は相続される事になります。しかし遺言がある場合は遺言が優先されます。それは、画一的な法定相続よりも、遺言が遺言者自身の環境を考慮してなされた意志表示であると期待されているからです。相続は遺言によってされることが一番望ましいと考えられていると言えます。

では全ての人が遺言をするべきか、と言うとそういうわけでもありません。法定相続通りの配分で構わないのであれば、遺言をする必要はありません。むしろ書かない方がいい場合もあります。下手に遺言をしたばかりにかえってトラブルを引き起こす場合もあります。ではどういう場合に遺言をした方が良いのでしょうか。

  • お世話になった方に財産を譲りたい
  • 妻に全財産を相続させたい
  • 認知したい子がいる
  • 寄付をしたい

このような場合は遺言をした方が良いでしょう。

ところで遺言書には何を書けばいいのでしょうか。何を書いても自由ですが、記載した全ての事項が法的な効力を持つとは限りません。遺言でできる行為はあらかじめ民法で定められているからです。

遺言で出来ること

財産の処分

財産を誰かに無償で与えることができます。これを遺贈と言います。遺言をする目的のほとんどがこれです。遺言者が自由に決めることができますが、遺留分を侵害している場合は注意が必要です。

相続人の廃除

特定の相続人を非行などの理由で相続人から廃除の指定ができます。ただし、認められない場合もあります。また、廃除の取消も遺言することができます。

相続分の指定

相続人の一部または全員の相続分を、法定相続分とは異なったものに指定することができます。遺留分を侵害している場合は、遺留分減殺請求の対象になります。

また、相続分の指定を第三者にお願いすることもできます。

遺産分割の方法の指定

現物分割、換価分割といった分割の方法を指定できます。例えば、「△△の土地は長男に、□□の株式は次男に」などのように、分割を具体的に指定することをいいます。

また、分割方法の指定を第三者にお願いすることもできます。

遺産分割の禁止

遺産の分割を禁止することもできますが、その期間は5年以内に限られています。

相続人の担保責任の指定

法定されている担保責任を変更できます。

例えば、3人兄弟のうち、長男が相続した土地が、坪数が不足していたなどの損害を受けた場合、長男は次男、三男に対して、その相続分に応じて損害の保証を求めることができます。これを相続人相互の担保責任といいます。

遺言によってこの担保責任を、軽減、加重、免除することができます。

遺言執行者の指定又はその委託

遺言を確実に実行するために遺言執行者を指定できます。

また、その指定を第三者にお願いすることもできます。

減殺方法の指定

贈与や遺贈が遺留分を侵害している場合、遺留分権利者が減殺請求をする事があります。この減殺の方法を遺言者が決めることができます。

認知

内縁の妻などの、婚姻外の相手との間にできた子との間に、法定の親子関係を創設する行為を認知と言います。この認知を遺言によってすることができます。生まれる前の胎児も認知することができます。

後見人、後見監督人の指定

子が未成年の場合に信頼のできる人物を後見人に指定できます。

これらの事項以外のことを遺言しても、遺言が当然に無効となることはありませんが、法的な強制力は持ちません。それをどう受け止めるかは遺族次第です。

最終更新日::2008年01月06日

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