消費者契約法
事業者が取り扱う商品について、消費者と事業者の間には、知識や情報の量に差があるのは当然のことです。また、交渉力に差があることも用意に想像できるでしょう。
事業者が事実と異なることを告げるなどして不当に勧誘した場合、消費者はそれが嘘と見抜けずに契約してしまうことがあります。このような場合に契約の取消が出来るとされているのが消費者契約法です。
不当な勧誘
不当な勧誘とは次のものを言います。
- 重要な事について、事実と異なることを告げる
- 将来不確実なことについて断定的なことを告げる
- 消費者にとって利益になることは告げるが、不利益となる重要な事をわざと告げない
- 消費者の家や仕事場などに訪問して契約を勧めている場合で、消費者が帰って欲しいと言ったにもかかわらず、その場に居座り消費者を困惑させて契約させる
- 消費者が事業者のお店などで契約を勧められている場合で、消費者が帰りたいと言ったにもかかわらず、事業者がそれを妨害し消費者を困惑させて契約させる
取消しできる期間
取消しができるのは、消費者が誤認や事業者の嘘に気づいた時から、あるいは、居座られるなどの困惑の状況から免れた時から6ヶ月です。ただし、契約したときから5年を過ぎてしまうと、嘘に気づいたりしても取消しは出来なくなります。
クーリングオフとの違い
クーリングオフでは、消費者はどのような理由であっても、一方的に解約することができます。しかし、消費者契約法による取消しでは、上記に挙げたような誤認や困惑が消費者になければなりません。しかも、その立証責任は消費者にあります。
しかし、クーリングオフでは訪問販売による契約など、適用の対象となる契約が決まっており、その対象となる契約しか解除することが出来ません。これに対して、消費者契約法は消費者と事業者との間の、労働契約を除くすべての契約が対象となります。極端なことを言えば、スーパーで大根を買っても消費者契約法による取消しが出来る可能性があることになります。
クーリングオフできる期間は主のもので8日間と比較的短く、気づいた時には、時既に遅し、となっている事があるかもしれませんが、消費者契約法では6ヶ月と少し余裕があります。クーリングオフの期間が過ぎてしまっても、あきらめずに消費者契約法による取消しを検討されると良いでしょう。
クーリングオフでは、事業者への通知は書面で出す必要がありました。一方、消費者契約法では事業者に対し口頭で伝えても良いことになっています。しかし、取消しできる期間が決まっているため、いつ伝えたかを証明する必要があります。そのためにも配達証明付の内容証明郵便を利用するのがよいでしょう
クーリングオフでは、解約した後、商品の返還などの費用は事業者の負担でした。しかし、消費者契約法による取消しでは、その費用を消費者が負担する必要があります。
取消しができないケース
法定の期間が過ぎる以外にも、消費者契約法による取消しができなくなるケースがあります。だまされた事などに気づいた後に
- 代金の一部、または全部を支払った
- 商品の引渡しを請求した
- 契約の内容を変更したり、確認した
- 商品を誰かに譲渡した
- 担保を提供した
- 強制執行した
このような行為があった場合、追認と言って、契約があった事を認めた事になってしまい、取り消すことができなくなるので注意してください。
最終更新日::2007年06月20日